特集 タンパク・遺伝子からみた分子病―新しく解明されたメカニズム
10.細胞骨格
ジストログリカン複合体とサルコグリカン複合体(DAG1, SGC)
吉田 幹晴
1
Mikiharu Yoshida
1
1国立精神・神経センター神経研究所遺伝子疾患治療研究部
pp.486-487
発行日 2005年10月15日
Published Date 2005/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100479
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ジストログリカン(DG)複合体(DGC)およびサルコグリカン(SG)複合体(SGC)はジストロフィン(dys)を含む大きな複合体中で,それぞれ小複合体をなす1,2)。DGCは1遺伝子産物の切断により生じた2分子,ラミニン受容体α-DG(細胞外蛋白質)とdys結合β-DG(膜貫通蛋白質)よりなる。筋だけでなく様々な組織で発現するが,遺伝子変異による病気は報告されていない。一方,SGCは筋で発現しており,4種のSG(膜貫通蛋白質)よりなる。SGの一つが遺伝子変異により失われると原則SGC全体が消失,サルコグリカノパチー(SGP)と呼ばれるデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)に似た病気を発症する。
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