Japanese
English
特集 ゲノム全解読とポストゲノムの問題点
マウスゲノム解読とポストゲノムトランスクリプトーム時代の生命科学
Post genome-post transcriptome science
長谷川 由紀
1
,
林崎 良英
1
Yuki Hasegawa
1
,
Yoshihide Hayashizaki
1
1理化学研究所ゲノム科学総合研究センター遺伝子構造・機能研究グループ
pp.560-565
発行日 2002年12月15日
Published Date 2002/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902450
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
2000年2月15日,国際ヒトゲノムコンソーシアムがヒトゲノムのドラフトを解読したことに続き1),本年2002年末,マウスゲノムドラフトも解読終了予定となっている。さらに,理研ゲノム科学センターのわれわれのグループにより,史上最大のマウストランスクリプトームも解読され2,3),まさに,ゲノム配列と転写物(mRNA)の双方から,遺伝情報の全貌がわかりつつある。近年の予想外のゲノム解読の速さは,高速シーケンサープラズミドプリペレータ,高速PCRなどのシーケンス技術法の開発,シーケンスコストの低下,ショットガン法とそのアセンブルプログラムなどのシーケンス戦術とバイオインフォマティクスの発展,大型計算機の導入,完全長cDNA合成法の飛躍的発展,完全長cDNAのクラスタリング,全長解読システムと戦術の飛躍的改良,というような要因によって可能となった。
ゲノム解読が進んだことで,塩基配列が明らかにされ,またその配列情報により,遺伝子の同定の加速など,ライフサイエンスの研究手法が飛躍的に加速化されてきている。
Copyright © 2002, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.