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特集 血液脳関門研究の最近の進歩
血液脳関門輸送系の分子機構と生理的役割
Molecular mechanism of the blood-brain barrier transport system and its physiological role
細谷 健一
1
,
高長 ひとみ
2
,
大槻 純男
2
,
寺崎 哲也
2
Ken-ichi Hosoya
1
,
Hitomi Takanaga
2
,
Sumio Ohtsuki
2
,
Tetsuya Terasaki
2
1富山医科薬科大学薬学部薬剤学研究室
2東北大学大学院薬学研究科薬物送達学分野
pp.552-562
発行日 2001年12月15日
Published Date 2001/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902362
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脳の働きにおける血液脳関門(blood-brain barrier;BBB)の役割を理解する上で,その実体である脳毛細血管内皮細胞の細胞膜輸送担体の機能を分子レベルで知ることは重要である。BBB研究の長い歴史において,過去10年間の研究には目覚ましい進歩が見られたといえる。特に,脳毛細血管内皮細胞でP-糖タンパクがある種の薬物を細胞外へ汲み出し,循環血液中から脳内への移行を防いでいることが発見されたことで1),BBB研究の新しい時代を迎えたといえる。筆者らは,脳を守る上でBBB輸送系がどのように働いているかを明らかにする研究に取り組んでいる2)。特に,本稿では,BBBの輸送機能に焦点を絞り,最近の知見を中心に解説した。
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