Japanese
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特集 トランスポーターの構造と機能協関
トランスポーターの全体像
Review of Various Types of Transporters
竹口 紀晃
1
Noriaki Takeguchi
1
1富山医科薬科大学薬学部薬物生理学講座
pp.258-261
発行日 1999年8月15日
Published Date 1999/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901703
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本特集で取り上げるトランスポータは,細胞が外界と接触する一番外側の膜,原形質膜を横切つて,細胞内に必要とされる物質を取り込んだり,細胞外へ不必要な物質を排泄する役割を担う。原形質膜以外の,例えば,細胞内に存在するオルガネラの膜を横切つて基質を輸送するトランスポータも存在する。
これらのトランスポータは薬物の輸送を担う場合もある。薬物はその脂溶性が高い時(油/水中への分配比が100以上),脂溶性が高い細胞膜を自由に通過できるので,特別の輸送体は必要ではない。薬物の脂溶性が低く細胞膜を通過できないときは,細胞膜にその薬物に対して特異的親和性を有するトランスポータが存在すると,多くの場合エネルギーを消費して,薬物は細胞膜を横断して輸送されうる。
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