特集 神経系に作用する薬物マニュアル1998
Ⅰ.受容体に作用する薬物
2.Gタンパク共役型
2)ペプチド受容体
ガラニン受容体
藤田 道也
1
Michiya Fujita
1
1浜松医科大学生化学第二講座
pp.396-397
発行日 1998年10月15日
Published Date 1998/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901617
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ガラニン受容体galanin receptor(GALR)は他のGタンパク共役型受容体(GPCR)と共通して7個の膜貫通ドメインをもち,他のGPCRと相同性を示す。
薬理効果はATP感受性K+チャネルの活性化,アデニル酸シクラーゼの阻害,電位依存性Ca2+チャネルのブロック,ホスホリパーゼCの活性化,インスリン・ソマトスタチン分泌の阻害,成長ホルモン・LH(LHRH)・PRL・TSH放出の亢進,節食行動の促進,迷走神経の抑制,収縮期血圧の低下,腸管運動の抑制,抗痛覚受容作用,オピオイド作用の増強などである。しかし,薬理効果には種差がある。例えば,ヒトではインスリン分泌に影響を与えない。
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