Japanese
English
特集 21世紀の脳科学
知情意の脳活動―脳波の双極子追跡法による解析を中心に
Event-related brain activity: analysis of EEG by means of dipote tracing method
中島 祥夫
1
Yoshio Nakajima
1
1千葉大学医学部生理学第一講座
pp.25-30
発行日 1997年2月15日
Published Date 1997/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901163
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
人間の人間であるゆえんの認知,記憶,思考,言語,感情,意志(知情意)などの高次精神機能はヒトの脳を研究の対象にすることではじめて可能になる。現在,脳の活動を客観的に計測することができるアプローチには,脳の興奮すなわちニューロンの脱分極に伴う電流を脳波として記録する方法(electroencephalography;EEG),その電流により発生する磁場を記録する方法(magn-etoencephalography;MEG),ニューロンの興奮に伴う代謝の変化,血流の変化を記録する方法などがある。いずれの方法もヒトの脳活動を三次元的に,非侵襲的に脳内に推定することを究極の目的としているが,一方,てんかん治療のために挿入された硬膜下電極による脳波記録からのアプローチも行われている1,2)。
Copyright © 1997, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.