特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ
4.トリ
鳴鳥類の歌学習(さえずり学習)
斎藤 望
1
,
前川 正夫
1
,
宇野 宏幸
1
1獨協医科大学第2生理学教室
pp.520-522
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900817
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目標
鳴鳥類であるカナリヤ・キンカチョウ・ジューシマツなどは成鳥雄の歌(song)を学習する。成鳥の与えたモデルを脳内に手本(template)の形で記憶する。モデルの感受期が明確に一定期間臨界期だけ開いて,その後閉じるという特性がある。しかし,臨界期はいろいろな要因で延長するので,学習の動物モデルとしての利用価値が高い。さらに歌の制御系の神経核がよく分離して発達しているので,神経核の特異的機能との対応がわかりやすい。
歌学習にアプローチするのに以下の3つの方法があるが,それぞれを組み合わせることにより多様な実験をデザインできる。
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