特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ
3.マウス・ラツト
聴覚(驚愕)反射
杉岡 幸三
1
1神戸大学医学部解剖学第1講座
pp.442-443
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900780
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目標
聴覚(驚愕)反射試験は,中枢神経系の発達の程度を,聴覚機能という側面から分析するものであり,多くの発達的研究で用いられてきている。元来は,聴覚機能の発達そのものを検出する検査として位置づけられてきたが,最近では,聴覚刺激に対する馴致の過程を分析することによって,基本的な学習の過程に関する評価も提供するテストとして用いられることが多い。
聴覚機能の発達(すなわち,生後のどの日齢ではじめて聴覚刺激で誘発される反射が現れるのか)を検出することを目的とする場合は離乳前テストとして用いられるが,学習の基本的側面を分析することを目的とする場合は成熟動物を用いることが多い。
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