Japanese
English
特集 蛋白質の細胞内転送とその異常
ゴルジ装置における蛋白質修飾の異常:LDL受容体の糖鎖異常
Aberrant Glycosylation of LDL Receptor at Golgi Apparatus
瀬口 正志
1
,
沖本 忠義
1
,
小野 真弓
1
,
桑野 信彦
1,2
Tadashi Seguchi
1
,
Tadayoshi Okimoto
1
,
Mayumi Ono
1
,
Michihiko Kuwano
1,2
1大分医科大学生化学教室
2九州大学医学部生化学教室
pp.101-106
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900538
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I.LDL受容体の構造と糖鎖修飾
LDL(低比重リポ蛋白)受容体は,細胞表面膜上に存在しており,血中のコレステロール・キャリアであるLDLを末梢細胞に取り込ませる役割を果たしている。LDL受容体遺伝子の異常により,家族性高コレステロール血症(FH)を発症する。FHでは,LDL受容体が正常に機能しないために,LDLが処理されずに高LDL血症を呈する1,2)。
図1には,実際のFHの皮膚線維芽細胞とわれわれのFHモデル細胞の螢光標識LDLの取り込みを示している。われわれのFHモデル細胞もFH線維芽細胞同様に,標識LDLの取り込みが著明に低下していることが観察された。
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