Japanese
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特集 新組織学シリーズⅤ:脂肪
Ⅱ.脂肪組織の慢性炎症・線維化
脂肪組織マクロファージ
Adipose tissue macrophage
田中 都
1
,
菅波 孝祥
1
Tanaka Miyako
1
,
Suganami Takayoshi
1
1名古屋大学環境医学研究所分子代謝医学分野
キーワード:
脂肪組織リモデリング
,
crown-like structure
,
CLS
,
TREM2
,
Mincle
Keyword:
脂肪組織リモデリング
,
crown-like structure
,
CLS
,
TREM2
,
Mincle
pp.564-567
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201976
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従来,脂肪組織は,余剰のエネルギーを中性脂肪として蓄積し,運動時や飢餓時にエネルギーを供給する代謝臓器と考えられてきたが,1994年のレプチンの発見以来1),ホルモンを産生・分泌する生体内で最大の内分泌臓器であるという認識に変わった。それ以降,様々なアディポカイン(脂肪組織由来ホルモン)が発見され,その機能や産生調節機構に関する研究が飛躍的に進んだ。一方,2003年12月に肥満の脂肪組織におけるマクロファージの存在が報告され2,3),脂肪組織における炎症がメタボリックシンドロームの病態基盤を形成することが着目されるようになった。本稿では,脂肪組織のマクロファージについて,特に肥満の脂肪組織炎症との関連について概説する。
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