増大特集 代謝
Ⅱ.代謝と神経
休眠状態を誘発する神経細胞種と代謝制御
小野 宏晃
1
,
砂川 玄志郎
1
Ono Hiroaki
1
,
Sunagawa A. Genshiro
1
1理化学研究所生命機能科学研究センター冬眠生物学研究チーム
キーワード:
冬眠
,
日内休眠
,
能動的低代謝
,
人工冬眠
,
視床下部
Keyword:
冬眠
,
日内休眠
,
能動的低代謝
,
人工冬眠
,
視床下部
pp.440-441
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201743
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
休眠は,動物が冬季や食料不足に直面した際に,能動的にエネルギー必要量を減らす生存戦略である。動物が休眠するためには,生体の内的・外的環境の変化を知覚・統合して,全身の細胞へ情報伝達するしくみが存在するはずである。特に,視床下部に位置する特定の神経細胞種は,温感冷感の感覚シグナルや,末梢のエネルギー代謝情報を統合し,中枢神経系の他領域や自律神経系を調節することで,動物に休眠状態を誘発する。
Copyright © 2023, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.