特集 睡眠の制御と機能
特集「睡眠の制御と機能」によせて
柳沢 正史
1
,
岡本 仁
2
1筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構
2理化学研究所脳神経科学研究センター
pp.2
発行日 2020年2月15日
Published Date 2020/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201107
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睡眠は,すべての動物に欠かせません。最近は,脊椎動物だけでなく,無脊椎動物のショウジョウバエや線虫から,中枢神経系を持たないクラゲまでも眠ることが明らかになってきています。このように様々な動物を対象とした研究によって,睡眠制御のしくみや,睡眠の脳機能における役割などについて,新しい知見が続々と明らかになってきています。『生体の科学』では,2020年の新年号として,最前線の睡眠研究の現状を読者の皆様にお届けします。
睡眠制御機構について,その解明の端緒となった遺伝学的研究の意義を船戸弘正先生(筑波大学)に,睡眠制御にかかわる神経ペプチドを櫻井猛先生(筑波大学)に,光遺伝学を用いた睡眠制御神経回路の解明を山中章弘先生(名古屋大学)に,概日時計と睡眠とのかかわりを三枝理博先生(金沢大学)に,線虫からみられる睡眠の進化を林悠先生(筑波大学)に,ショウジョウバエの睡眠制御を粂和彦先生(名古屋市立大学)と戸田浩史先生(筑波大学)に,解説をお願いしました。
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