増大特集 病態バイオマーカーの“いま”
Ⅰ.循環器疾患・血液疾患
急性冠症候群の早期診断薬に転身した認知症の中心分子
北爪 しのぶ
1
Kitazume Shinobu
1
1理化学研究所疾患糖鎖研究チーム
キーワード:
アミロイドβ前駆体タンパク質
,
急性冠症候群
,
急性心筋梗塞
,
血管内皮細胞
,
血小板
,
APP770
Keyword:
アミロイドβ前駆体タンパク質
,
急性冠症候群
,
急性心筋梗塞
,
血管内皮細胞
,
血小板
,
APP770
pp.378-379
発行日 2016年10月15日
Published Date 2016/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200476
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アルツハイマー病患者で最初にみられる病理変化が,脳内のアミロイドβペプチド(Aβ)の蓄積である。Aβの前駆体タンパク質APPの中でも,ニューロンが発現するAPP695は認知症研究者によって精力的に研究されてきた。筆者らは血管内皮細胞がAPP770を発現することを最近明らかにした。血管内皮型APP770の動態を明らかにすることで,血管内皮障害をモニターできるのではないかとの発想のもとに,急性冠症候群の診断薬としての利用価値を見いだした経緯を述べたい。
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