増大特集 細胞表面受容体
●構造的特徴:1回膜貫通型◆受容体の遺伝子:TREM-1
敗血症におけるTREM-1の発現
奥 怜子
1,2
,
織田 成人
1
,
中田 孝明
1
,
中西 加寿也
2
Oku Reiko
1,2
,
Oda Shigeto
1
,
Nakada Takaaki
1
,
Nakanishi Kazuya
2
1千葉大学大学院医学研究院 救急集中治療医学
2成田赤十字病院 救急・集中治療科
pp.514-515
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101542
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敗血症は感染に起因する全身性炎症反応症候群(systemic inflammatory response syndrome;SIRS)であり,ICUにおける主要な死亡原因である。敗血症の病態には,感染に対し過剰に産生された炎症性サイトカインが深く関与する。
近年,敗血症においてサイトカイン産生を増強させる因子の一つとしてtriggering receptor expressed on myeloid cells-1(TREM-1)が注目されている。TREM-1は好中球,単球やマクロファージなどの骨髄系細胞上に発現する細胞表面分子であり,細菌の存在下でその発現が増強し,toll-like receptors(TLRs)と相乗的に働き炎症性サイトカインの産生を著明に増加させ,感染に対する炎症反応を増幅する役割を担う。
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