Japanese
English
特集 細胞極性の制御
Rhoキナーゼによる上皮細胞頂端収縮の制御
Regulation of apical constriction by Rho-kinase
石内 崇士
1,2
,
竹市 雅俊
1
Takashi Ishiuchi
1,2
,
Masatoshi Takeichi
1
1理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
2INSTITUT DE GENETIQUE ET DE BIOLOGIE MOLECULAIRE ET CELLULAIRE(IGBMC)
pp.196-199
発行日 2012年6月15日
Published Date 2012/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101284
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動物の形態形成過程において,個々の細胞の形はダイナミックに変化する。この細胞形態の変化は秩序立った器官や組織の構築に重要であるだけでなく,細胞極性と関連することによってそれぞれの細胞が特有の機能を発揮することを可能にしている。アクチンや微小管といった細胞骨格は細胞形態と密接に関係するため,形態形成や細胞極性形成の分子機構を理解するうえで,どのような分子がどのようにして細胞骨格の構築・維持のために働いているのかを明らかにすることが重要である。低分子量Gタンパク質Rhoファミリーは特異的な標的タンパク質を介してアクチン細胞骨格を制御することが知られており,近年,Rhoファミリー分子を介したシグナル系の理解が進んでいる。本稿では,Rhoファミリー分子であるRhoの標的タンパク質として同定されたRhoキナーゼ(ROCK)を介した細胞形態,特に細胞頂端部収縮の分子機構について,最近の研究結果を紹介する。
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