特集 細胞核―構造と機能
2.核膜孔複合体
核膜孔複合体タンパク質Nup62と神経変性疾患
金子 鋭
1
,
日下 博文
1
Satoshi Kaneko
1
,
Hirohumi Kusaka
1
1関西医科大学 神経内科学講座
pp.384-385
発行日 2011年10月15日
Published Date 2011/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101177
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核膜孔複合体(nuclear pore complex;NPC)は核と細胞質の間での物質輸送に際して,単なる通路としてではなく物質の出入りを厳密に制御する働きを有している。NPCを構成する構造タンパク質の一つであるNup62は核膜孔を通る物質輸送を制御するとともに,核内で遺伝子の転写を直接調節する働きも持ち,さらにいくつかの疾患とのかかわりがあることが明らかになってきている。
この項ではNup62が関与する疾患に焦点を絞り,われわれの教室で行った研究成果も含めて紹介する。
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