特集 シナプスをめぐるシグナリング
9.ニューロペプチド
Cbln1(セレベリン)
松田 恵子
1
,
柚﨑 通介
1
Keiko Matsuda
1
,
Michisuke Yuzaki
1
1慶應義塾大学 医学部 生理学
pp.486-487
発行日 2010年10月15日
Published Date 2010/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101058
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
セレベリンは小脳プルキンエ細胞に特異的な16アミノ酸からなるペプチドとして20年以上も前に発見された。しかし,セレベリンペプチドの前駆体であると考えられていたプレセレベリンそのものが小脳顆粒細胞から分泌され,顆粒細胞の軸索(平行線維;PF)とプルキンエ細胞(PC)の間のシナプス形成と機能を制御することが近年明らかになった。そこで混同を避けるためにプレセレベリンのことをCbln1と呼ぶこととなった。Cbln1の類縁遺伝子は他の脳部位においても発現していることから,Cbln1研究の進展は新しいシナプス制御分子群の解明に繋がることが期待されている。
Copyright © 2010, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.