特集 シナプスをめぐるシグナリング
6.セカンドメッセンジャー
リアノジン受容体
呉林 なごみ
1
,
村山 尚
1
Nagomi Kurebayashi
1
,
Takashi Murayama
1
1順天堂大学 医学部 薬理学教室
pp.444-445
発行日 2010年10月15日
Published Date 2010/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101041
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リアノジン受容体(Ryanodine receptor;RyR)は細胞内Ca2+貯蔵部位である小胞体に存在するCa2+遊離チャネルで,細胞内Ca2+濃度調節に寄与する1)。植物アルカロイドのリアノジンが結合することから命名され,もう一つのCa2+遊離チャネルのIP3受容体に比べ,筋や神経など興奮性細胞に多い。RyRには3種類のアイソフォームが存在する。RyR1は骨格筋の,RyR2は心筋の興奮収縮連関において中心的な役割をしている。中枢ではRyR1は小脳のプルキンエ細胞,線条体,海馬に多く存在する。RyR2は中枢に最も多いアイソフォームで,特に海馬の歯状回に顕著である。RyR3は中枢では海馬CA1錐体細胞,大脳基底核,嗅球に多くみられる1-3)。
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