特集 伝達物質と受容体
6.プリン
ATP受容体チャネルP2X2の膜上発現密度依存性と膜電位依存性
藤原 祐一郎
1
,
Batu KECELI
1
,
中條 浩一
1
,
山本 友美
1
,
久保 義弘
1
Yuichiro Fujiwara
1
,
Batu Keceli
1
,
Koichi Nakajo
1
,
Tomomi Yamamoto
1
,
Yoshihiro Kubo
1
1生理学研究所神経機能素子
pp.502-503
発行日 2009年10月15日
Published Date 2009/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100937
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[用いられた物質/研究対象となった受容体]
ATP/ATP受容体(P2X2)
P2X2はチャネル型のATP受容体である。生体内では後根神経節などの感覚神経細胞に発現がみられ,痛みの知覚などに役割を果たし,また,中枢神経系ではアストロサイトなどに発現がみられ,神経細胞グリア細胞相互作用などに寄与していることが知られている。P2X2チャネルは1994年にJuliusの研究グループによってはじめてそのcDNAが単離され,現在までに二つの膜貫通部位を持つサブユニット3個が会合して構成されることが明らかにされている。われわれは,近年,アフリカツメガエル卵母細胞をin vitro発現系として用い,このチャネルの興味深い性質とその構造基盤について解析を進めてきた。この項ではその成果のいくつかを紹介したい。
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