特集 伝達物質と受容体
5.脂質
プラスタグランジン
プロスタグランジンD2の新しい中枢作用―摂食促進作用および抗不安作用
大日向 耕作
1
,
吉川 正明
2
Kousaku Ohinata
1
,
Masaaki Yoshikawa
2
1京都大学大学院農学研究科食品生物科学
2大阪大学大学院工学研究科フロンティア研究センター
pp.494-495
発行日 2009年10月15日
Published Date 2009/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100934
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[用いられた物質/研究対象となった受容体]
PGD2/プロスタノイドDP1受容体
プロスタグランジン(PG)D2は中枢神経系に最も多くに存在するPGで,これまでに睡眠誘発作用や体温低下作用を示すことが知られている1)。最近われわれは,PGD2が摂食促進作用および精神的ストレス緩和作用(抗不安作用)を示すことを見出した2,3)。本稿では,これらの新しい中枢作用を仲介するPGD2受容体サブタイプ,およびその下流で活性化される神経経路についての最新の知見を紹介する。
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