特集 伝達物質と受容体
3.アミン
アドレナリン・ノルアドレナリン
脂肪細胞のβアドレナリン受容体の多型性と肥満
南畝 晋平
1
,
東 純一
1
Shinpei Nonen
1
,
Junichi Azuma
1
1大阪大学大学院薬学研究科臨床薬効解析学
pp.424-425
発行日 2009年10月15日
Published Date 2009/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100901
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交感神経系はエネルギー消費,熱産生において重要な役割を示す。脂肪細胞にはβ1,β2,β3アドレナリン受容体(adrenergic receptor:AR)が発現しており,脂肪分解に関与することが知られている。1995年にβ3AR Trp64Arg遺伝子多型と肥満との関連がNew England Journal of Medicine誌に報告されてから,βAR遺伝子多型と肥満とに関する様々な報告がされてきた。しかし,首尾一貫した結果が得られていないのが現状である。さらには,肥満という状態が様々な遺伝要因,さらには環境要因に影響を受けていることは周知の事実である。本稿では,近年報告されたメタアナリシスの結果を中心に,βAR遺伝子多型と肥満との関連を概説する。
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