Japanese
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解説
個体発生と酵素多型―アフリカツメガエルのアルドラーゼを中心に
Isozyme and embryonic development,with special reference to the expression of aldolase A,B,and C genes in Xenopus embryogenesis
塩川 光一郎
1
,
梶田 恵理
2
,
堀 勝治
3
Koichiro Shiokawa
1
,
Eri Kajita
2
,
Katsuji Hori
3
1第一福祉大学
2東京大学大学院総合文化研究科
3佐賀短期大学
pp.152-157
発行日 2003年4月15日
Published Date 2003/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100739
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同一の生物種にあって,本質的に同一の反応を行う酵素タンパク質が複数個ある場合,これを酵素レベルの多型(ポリモーフィズム)すなわち,酵素多型と呼び,その多型を示す酵素タンパク質のアミノ酸の配列が異なる場合,そのそれぞれを互いに他に対して,アイソザイム(イソ酵素)と呼んでいる。
酵素多型の現象については,1950年代の初めにすでにエステラーゼなど,多くの酵素で知られていたが,当時はまだ酵素多型という概念がなく,抽出・精製の過程における何らかの修飾の結果であろうと考えられていた。ところが,Johns Hopkins大学のClement L. Markertは電気泳動的に異なるマウスの乳酸デヒドロゲナーゼ(乳酸脱水素酵素;LDH:lactate dehydrogenase)について詳細な研究を行い,これが同じような機能をもつサブユニット分子の組み合わせによって生ずる酵素多型によることをつきとめ,1959年,同じ反応を行う一群の酵素タンパク質をアイソザイムと呼ぶことを提案した1)。
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