Japanese
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特集 グリケーション(糖化)
AGEsによる間葉系幹細胞の分化の抑制
Advanced glycation end-products prevent cognate differentiation into adipose tissue, cartilage, and bone
久米 慎一郎
1
,
永田 見生
1
Shinichiro Kume
1
,
Kensei Nagata
1
1久留米大学整形外科学講座
pp.565-570
発行日 2007年12月15日
Published Date 2007/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100138
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蛋白後期糖化生成物AGEs(advanced glycation end-products)の増加は,糖尿病,加齢,尿毒症などでよく知られ,AGE化蛋白の機能障害,蓄積による組織脆弱化,種々の細胞機能変化をもたらす。結合組織の修復過程では間葉系幹細胞(MSCs;mesenchymal stem cells)の増殖と分化が重要であるが,AGEsによるMSCsの細胞機能への影響は不明である。また,MSCsは結合組織のみならず骨,軟骨,脂肪,筋肉などの間葉系細胞に分化しうる未分化な細胞であり,MSCsをターゲットとした研究は数多く報告され,臨床応用としてもすでに用いられている細胞である。
この稿では,AGEsのMSCsに対する影響を細胞増殖および分化の抑制(特に脂肪,軟骨,骨)の観点から検討したので,報告する1)。
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