特集 タンパク質間相互作用
16.神経系
神経線維ランビエ絞輪部近傍の軸索構築に関するタンパク質間相互作用
寺田 信生
1
,
大野 伸彦
1
,
駒田 雅之
2
,
大野 伸一
1
Nobuo Terada
1
,
Nobuhiko Ohno
1
,
Masayuki Komada
2
,
Shinichi Ohno
1
1山梨大学大学院医学工学総合研究部解剖分子組織学教室
2東京工業大学大学院生命理工学研究科生体システム専攻
pp.476-477
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100117
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ヒト赤血球に始まる,膜内蛋白(Band3;Cl-/HCO3-交換体,Glycophorin C)と結合するスペクトリン(Spe)-アクチンの網目状裏打ち構造と,これらに結合する蛋白(アンキリン;Ank,プロテイン4.1R;P4.1Rなど)による赤血球膜直下の蛋白複合体である“膜骨格”の概念1)(図1左上)は,多くのほかの細胞において,細胞膜の安定化とともに細胞間相互作用に重要な役割をもつことが明らかとなってきた。この稿では,有髄神経線維の軸索が髄鞘形成細胞(稀突起膠細胞[中枢神経系]とシュワン細胞[末梢神経系])と関連して構成するランビエ絞輪部(node of Ranvier),傍絞輪部(paranode),近接傍絞輪部(juxtaparanode)において局在する膜骨格および膜内蛋白について概説する。
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