オール沖縄!カンファレンス|レジデントの対応と指導医の考えVer.2.0・104
低Na血症の沼にはまる。60代女性の病因は?
中西 幸平
1
,
国島 文史
2
,
高嶺 光
1
,
徳田 安春
,
仲里 信彦
,
鈴木 智晴
3
,
佐藤 直行
1大浜第一病院
2国島病理診断科クリニック
3浦添総合病院 病院総合内科
pp.1074-1078
発行日 2025年9月15日
Published Date 2025/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510350091074
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CASE
患者:68歳、女性。 主訴:気分不良、嘔吐。
現病歴:33年前にフィラリア症を発症し、乳び尿が続いていた。3カ月前に母親がCOVID-19に罹患し、患者自身も味覚障害・食思不振が出現して体重が37→34 kgへ減少した。2カ月前に当院外来を受診。血圧68/43 mmHg、Na 116 mEq/L、血清アルドステロン(PAC)4,370 ng/dL、レニン活性(PRA)92.0 ng/mL/hrを認めた。入院当日、勤務中にふらつき、気分不良となり嘔吐し、当院へ搬送・入院となった。
既往歴:フィラリア症、ネフローゼ症候群、脂質異常症、肝障害、高尿酸血症。
内服歴:ポラプレジンク75 mg/日、ロスバスタチン5 mg/日、エゼチミブ10 mg/日、ウルソデオキシコール酸400 mg/日。
生活歴:ADL自立、アレルギーなし。
体重歴:20代は57 kg(最高体重)。35歳でフィラリア症となり徐々に減少、66歳まで40 kg台、68歳で37 kgへ減少。
嗜好歴:飲酒なし、喫煙なし。

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