投稿 GM Clinical Pictures
右上腹部の膨隆
鈴木 萌香
1
,
伊藤 聖学
1
,
大河原 晋
1
,
宮澤 晴久
1
,
平井 啓之
1
,
森下 義幸
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター 総合医学1(腎臓内科)
pp.343-346
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510350030343
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CASE
患者:健康診断の受診歴や投薬歴のない、64歳、男性。主訴:下腿浮腫
現病歴:当院紹介1カ月前より下腿浮腫が出現し、前医を受診した。血液検査で末期腎不全を指摘されたため、精査加療目的で紹介された。
既往歴:なし。家族歴:特記事項なし。内服薬:なし。
生活歴:喫煙20〜40歳・20本/日、飲酒なし。
身体所見:身長166 cm、体重76.1 kg、BMI 27.6 kg/m2。意識清明。血圧182/101 mmHg、脈拍数90回/分 整、体温36.3℃、SpO2 97%(room air)。腹部全体の膨隆を認めるが、右上腹部の膨隆が優位であり(図1)、同部位に硬結を触れた。右上腹部以外の部位には硬結は認めず、圧痛もなし。両下腿に圧痕性浮腫を認める。
血液検査:WBC 8,880/μL、Hb 11.2 g/dL、Plt 30.4×104/μL、TP 6.8 g/dL、Alb 3.8 g/dL、AST 12 U/L、ALT 14 U/L、LDH 257 U/L、ALP 76 U/L、γ-GTP 30 U/L、BUN 59 mg/dL、Cre 6.6 mg/dL、UA 8.9 mg/dL、Na 139 mEq/L、K 5.2 mEq/L、Cl 108 mEq/ L、Ca 7.1 mg/dL、P 5.1 mg/dL、BNP 12.3 pg/mL、TSH 1.85 μU/mL、FT3 0.71 pg/mL、FT4 1.36 ng/dL、尿潜血+/-、尿蛋白/Cre 2.0 g/g・Cre。

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