特集 —初診・救急外来で出合う—精神疾患と間違えやすい内科疾患
【各論】
Case 1 徹夜で試験勉強を頑張りすぎた22歳の男性
小原 佐衣子
1
,
千葉 拓世
2
1国立病院機構災害医療センター 救命救急科
2国際医療福祉大学成田病院 救急診療科
キーワード:
市販薬
,
カフェイン
,
興奮
Keyword:
市販薬
,
カフェイン
,
興奮
pp.252-255
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510350030252
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CASE
患者:22歳、男性。
既往歴:なし
家族歴:なし
生活歴:大学生。喫煙歴はなく、機会飲酒。
現病歴:某日深夜2時頃、自室内で大声で叫び暴れているところを家族が発見し、救急要請となった。ベッド上には嘔吐痕があった。前日18時の夕食時には通常どおりであったが、「食欲もないし、頭痛がする」と言っていた。試験勉強のため数日前から自室にこもっていた。来院時、診察台で身の置きどころなく暴れており、「殺される」などの発言もあり、興奮状態であった。
バイタルサイン:GCS 13(E4V4M5)、不穏・興奮状態、瞳孔3/3mm、対光反射あり、血圧120/60mmHg、脈拍数160回/分、呼吸数25回/分、体温36.8℃、SpO2 95%(室内気)
身体所見:呼吸音 清、腹部 平坦・軟、腸蠕動 音正常、神経学的異常所見なし、項部硬直なし、口腔内や皮膚の乾燥なし、発汗なし

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