特集 —初診・救急外来で出合う—精神疾患と間違えやすい内科疾患
【各論】
Case 2 鎮咳薬内服後から発熱、意識障害となったうつ病治療中の60歳女性
中嶋 彩和子
1
,
原田 拓
1
1練馬光が丘病院 総合救急診療科
キーワード:
抗うつ薬
,
発熱
,
意識障害
,
セロトニン症候群
,
リチウム中毒
Keyword:
抗うつ薬
,
発熱
,
意識障害
,
セロトニン症候群
,
リチウム中毒
pp.256-260
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510350030256
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Case
患者:60歳、女性。
既往歴:うつ病
内服歴:選択的セロトニン再取り込み阻害薬(selective serotonin reuptake inhibitor:SSRI)
主訴:発熱、意識障害(様子がおかしい)
現病歴:受診数日前に鼻汁、咽頭痛、咳嗽を自覚していた。感冒と思って経過をみていたが数日しても咳嗽が継続するため、本日昼過ぎに近医クリニックを受診した。帰宅後に処方された鎮咳薬を内服し様子をみていたが、21時頃からそわそわし落ち着かない状態で、いつもとは明らかに異なる様子であったため同居の娘により救急要請となった。患者は来院時とても興奮した状態であった。39℃の発熱があり、発汗は著明であった。

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