特集 ガイドラインの意図を読み解く—栄養療法の実践知
Part 2 各論 CQ解説:ガイドラインの行間を読む
❹ 診療ガイドラインは我々をどこまで導いてくれるのか?—推奨は合格点,その先の満点を目指すのはあなただ
安田 英人
1
Hideto YASUDA
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科
キーワード:
GRADEアプローチ
,
エビデンスの確実性
,
読者対象
,
対象患者
,
益と害のバランス
Keyword:
GRADEアプローチ
,
エビデンスの確実性
,
読者対象
,
対象患者
,
益と害のバランス
pp.339-346
発行日 2026年7月1日
Published Date 2026/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.188348330180030339
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はじめに
2024年,日本集中治療医学会は『日本版重症患者の栄養療法ガイドライン2024(JCCNG2024)』1)を公開した。2016年版2)から大幅に改訂され,Grading of Recommendations, Assessment, Development and Evaluation(GRADE)アプローチが初めて導入された。多職種からなるエキスパートにより,最新の系統的レビューとメタ解析に基づいて,37のClinical Question(CQ)に対して24の推奨が示され,国際ガイドライン3,4)とも差別化できる内容となっている。
本稿では,この栄養療法ガイドラインを題材として,診療ガイドラインの推奨がどのように作成されるのか,その過程にどのような落とし穴があるのか,そしてガイドラインの推奨を臨床に適用する際に何に注意すべきかを論じる。結論を先に述べれば,診療ガイドラインは臨床における「合格点」を示す存在であり,すべての臨床医にとって欠かせない道標である。しかし,その推奨をそのまま目の前の患者に当てはめることは,特にエキスパートにとっては足枷になりかねない。なぜそうなるのかを理解するためには,推奨が生まれる過程を知る必要がある。

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