JARM NEWS【REPORT】
第12回日本がんリハビリテーション研究会/第29回日本災害医学会総会学術集会
宮田 知恵子
1
,
冨岡 正雄
2
1東京医療センター緩和ケア内科/腫瘍リハビリテーション科
2大阪医科薬科大学リハビリテーション医学教室
pp.572
発行日 2024年6月18日
Published Date 2024/6/18
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- 文献概要
2024年2月9日(土)〜10日(日)に,静岡県沼津市ふじのくに千本松フォーラムプラザヴェルデにおいて,第12回日本がんリハビリテーション研究会(順天堂大学,田沼明大会長)が開催され401名が参加した.がんの罹患者数は年々増加しているが,がん治療の発展により治療成績は向上してきており,病期を問わずQOLの高い生活が維持されるためのリハビリテーション診療が求められることが多くなった.そして,がんのリハビリテーション治療が世界中で展開されるにつれて,身体活動や運動が,がん治療成績(生命予後)にもよい影響を与えるといった治療的側面をもつ可能性も報告されるようになってきている.本研究会のテーマには「がんリハビリテーションのパラダイムシフト」が掲げられ,がんのリハビリテーション治療に関する実臨床での工夫や最新の知見に関する講演,そして,身体活動や運動の有効性を探る多分野協働の新たな腫瘍学 ‘Exercise Oncology' に関する講演まで,多岐にわたるセッションが展開された.また,本研究会内で開催された市民公開講座にも多くの市民が参加され,本領域への関心の高さが感じられた.本研究会は,がんのリハビリテーション治療にかかわる本邦の専門職が一堂に会し,現在の旬なトピックスについて熱く議論を交わす大変有意義な会であった.
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