特別記事
―最終講義―異和感の対自化と感情活用―心と身体の包括的ケアに向けて
宮本 真巳
1,2
1亀田医療大学看護学部
2前東京医科歯科大学保健衛生学研究科
pp.74-83
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689101204
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私が「異和感」という体験に関心を抱き、間もなく「異和感の対自化」という方法を思いついてからもう40年余りがたちました。それは、いわば私にとって、心のつぶやきに耳を傾けながら、世界と折り合いをつけようとする試みの到達点でした。きわめて個人的だと思えた方法が、多くの人の心のケアに役立つかもしれないと、少しずつ思えるようになって今日に至りました。
私の話を初めて聞く方もおられるので、「異和感の対自化」について紹介したうえで、私が異和感について考えるようになった経緯にふれながら、今考えていることをお話ししてみたいと思います。
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