トピックス
HIV感染症と精神看護―あなたが知らなかった深い関係
今村 顕史
1
1がん・感染症センター都立駒込病院・感染症科
pp.106-109
発行日 2009年7月15日
Published Date 2009/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100628
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
HIV感染症……精神科は関係ない?
「HIV感染症って、エイズのことでしょう? 精神科とはあまり関係ないから、知らなくてもいいよね」
はたしてそうでしょうか。
私は「がん・感染症センター都立駒込病院」に勤めている関係で、毎日多くのHIV感染者たちと接しています。私は以前、HIV感染者に感染症科以外にどの科を受診しているかについてアンケートを取らせてもらったことがあるのですが、その結果は図のようになりました。
皮膚科が一位。眼科が二位です。これは、HIV感染症では帯状疱疹などの皮膚疾患が多いことと、病気が進行するとサイトメガロウイルス網膜炎という合併疾患を発症することがあるため、眼科の定期的な検査が必要となるからです。そして三位は……そう、精神科です。これだけの数のHIV感染者が、精神科を受診しているのです。
皆さん、これでも「精神科には関係ない」と思いますか?
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.