連載 訪問看護 時事刻々
今月の話題 現場の良識ある判断
石田 昌宏
1
1日本看護協会政策企画室
pp.995
発行日 2000年12月15日
Published Date 2000/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688902523
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厚生省が全国の82市町村で行なった調査によると,訪問介護3類型のうち家事援助が占める割合は34.5%であった.家事援助の利用者をみると高齢者単身世帯が53.1%,高齢者夫婦世帯が21.6%.単身や老老介護の世帯で家事援助が活用されていることがわかる.このようにもはや介護保険に欠かせなくなった“家事援助”について,一部に不適切な事例があるという理由で,介護保険給付のあり方の見直し論議が行なわれている.
そもそも家事援助とは,「利用者がひとり暮らしであるかまたは家族等が障害,疾病等のため,利用者や家族等が家事を行なうことが困難な場合」に介護報酬の単位算定ができるとされており,その場合「具体的な運用については,一律の基準で判断を行なうものではなく,個々の事情に応じ,介護支援専門員,市町村等現場の良識ある判断によるべきものである」と示されている.
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