連載 訪問看護 時事刻々
今月の話題 クリティカルパス
石田 昌宏
1
1日本看護協会政策企画室
pp.379
発行日 2000年5月15日
Published Date 2000/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688902370
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急性期に対応した病院の中には,クリティカルパスを導入しようという動きが盛んになっている.一般にいわれている病院でのクリティカルパスは,入院してから退院するまでに行なわれる検査や処置,清潔や食事などのステップアップの予定がスケジュール表の形で示されるものである.
クリティカルパスには多くの効用があった.クリティカルパスを作るプロセスで多職種が話し合いを繰り返し行なう.その結果チーム医療が進んだ.様々な業務を1枚の紙の上に整理して記すことで業務の効率化が進んだ.患者にわかりやすく説明できるため患者・家族の治療への参加意欲が高まった.検査や処置などの日程調整がスムースにいき在院日数が短縮した.こういった導入効果はよく耳にするところだ.特に患者に説明するためにつくられるクリティカルパスは,言葉もやさしく絵や図がたくさんかかれていて,とてもわかりやすい.こういった工夫が不安を抱えて入院している患者の心を安らげる.
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