寝たきり起こし―そのメカニズムとモノ選び・14
起き上がり
窪田 静
1
,
河添 竜志郎
2
1健和会補助器具センター
2熊本住まいづくり研究所
pp.474-480
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688902179
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前回は上手な寝返りのコツとして,「背中を丸めること(前額面では肩幅を小さくし,矢状面ではへそをのぞきこむように)」,「下側の方を後ろに引くこと」,「最後に身体全体を“く”の字にして安定させること」をお伝えしました.
寝返りを容易にするためには,「柵をつかんで引っ張ればよい」,「ベッドの幅を広くすればよい」としばしば言われます.しかし,柵に近い方の手で柵をつかんで引っ張れば,上半身が柵に近づくだけです.そして標準ベッド柵をつかんで引っ張ると,後述する問題が発生します.また,寝返ったらベッドの端にいってしまうのは,回転する支点の移動がないためです.支点をずらさないまま寝返る方法は,大きな力を要します.
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