目で見る移動・介助の実技・3
老人 3—起き上がりの方法
木村 荘兵衛
1
1国立療養所山形病院
pp.521-524
発行日 1976年5月1日
Published Date 1976/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917881
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片麻痺患者をいつ,どのようにして起こすかについては,医師の判断と指示を待たねばならないが,長期臥床することによる害として各関節での拘縮,姿勢循環反射の弱化,欝滞性肺炎,健側の廃用萎縮,下肢への重力刺激の欠除による伸展反射回復の遅れなどが考えられるので,意識が回復したら,できるだけ早期からベッド上での坐位,半坐位をとらせることが大切である.ただ急に坐位にもってゆくと,血圧の低下に伴う脳貧血症状を呈することもあるので段階的に進めることが必要となる.
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