連載 在宅ケアプランの立て方とケア提供の実際―水口町保健センターの実践から・1【新連載】
チームケアを円滑に推進する具体的方法
堀井 とよみ
1
1滋賀県水口町保健センター
pp.60-65
発行日 1998年1月15日
Published Date 1998/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901725
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はじめに
水口町では,行政が実施主体となって平成7年12月から24時間在宅ケアを実施してきました.水口町は滋賀県の東南部にある甲賀郡の中央に位置し面積68.7平方キロメートルの町です.総人口は36,500人で65歳以上人口は14.0%です.町として工場誘致や宅地造成に力を入れていて総人口は毎年約1,000人増加しています.しかし24時間在宅ケアを考えはじめた平成5年当時から,介護を担うと考えられる30歳代から50歳代の女性は働いている人が多く,家庭に障害老人が発生すると介護のために退職するか,老人病院や老人ホーム等の施設へ入所してもらうかどうかの選択を迫られていました.このような状況を背景に,行政が在宅ケアシステムの整備に取りかかり,看護・介護一体型の24時間在宅ケアの実施へとつながりました.
そこで連載第1回目の今回は,水口町で実施している24時間在宅ケアシステムの実践を例としてチームケアの円滑な推進の方法を紹介します.24時間在宅ケアでは,巡回型訪問と滞在型訪問を組み合わせたケアマネジメントと,ケアの漏れや重複をなくするための連絡表や記録表の整備,そしてしっかりした看護・介護計画の立案がポイントになりますのでこれらの考え方について紹介します.
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