特集 在宅ケアも“ちょっと”IT―電子機器活用のコスト&ベネフィット
特集1
電子機器の活用とステーション経営
西村 秋生
1
1国立医療・病院管理研究所(医療経済研究部)
pp.272-276
発行日 2001年4月15日
Published Date 2001/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901292
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ITは恐くない
訪問看護ステーションの経営にとって,電子機器の活用は,待ったなしの状況である。その一方で,次々と市場に生み出されるさまざまなIT機器のうち,いったい何が必要なのか,何がどのように便利なのか,その見極めが難しいと感じておられる方が少なくないだろう。
「デジタル・デバイド」という言葉がある。昨今急速に普及したさまざまな種類の電子機器。これらが身近に存在し活用できる環境と,そうでない環境とで,単なる機器のあるなしに留まらず,社会的・文化的格差が起きるのではないか,という指摘である。しかし,電子・情報関係の知識に疎い人間からすれば,その言葉自体が不可解なるものである。本特集のタイトルにある「IT」にしても,Information Technology=情報(通信)技術,の略であることは少しずつ忘却の域に放逐され,ただ合い言葉のように連呼され,なんだかわからないが必要不可欠なもの,という概念だけが突っ走っているようにみえる。
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.