連載 実践現場の介護支援専門員考・11
チームアプローチを考える―サービス担当者会議の課題(その2)
高野 龍昭
1,2
1益田市立在宅介護支援センターくにさき苑
2益美医師会居宅介護支援事務所
pp.913-917
発行日 2001年11月15日
Published Date 2001/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901240
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チームアプローチのために必要な介護支援専門員の資質は?
筆者は前号で,サービス担当者会議をフォーマルな形式で開催することは,費用対効果の面から居宅での介護保険制度の実情にそぐわないと述べた。実態としてもサービス担当者会議がほとんど開かれていないというデータを示し,その形骸化を指摘した。
しかし,誤解のないように強調しておきたいのは,筆者はサービス担当者会議が無用だと主張しているのではない。逆に,各担当者で援助方針を確認し合い,利用者自身の参画・同意を得てサービス計画の確定をしていくプロセスは,介護支援サービス(ケアマネジメント)とそれによるケア提供の基本理念がチームアプローチ・利用者本位で行なわれるものであることから考えると,極めて重要なポイントととらえている。換言すれば,チームアプローチ抜きにはケアマネジメントは成立しない。そしてその構築に携わるところに介護支援専門員のもっとも重要な役割のひとつがあると思っている。
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