誰のためのケアなの？

　在宅では、さまざまな理由から療養者がケアを拒否することは珍らしくありません。そんなとき、訪問看護師はその療養者に必要なケアを見極め、コミュニケーションをとりながらそれを実践していきます。

　実習でそのような場面に出会った学生は、訪問看護師特有のワザを目の当たりにしたと感じつつ、療養者が嫌がったケアを実践したことに、すっきりしない気持ちを抱くようです。そのときのことを書いた次ページの「学生の実習記録」を読んでから、「ポイント❶〜❸」の順に読み解き、訪問看護の意義を伝える鍵を見つけていきましょう。