連載 50歳からの人生行路 精神科医の老い方論・第1回【新連載】
50歳からの人間発達—『生涯人間発達論』の視点から
服部 祥子
1
1大阪人間科学大学
pp.52-57
発行日 2019年1月15日
Published Date 2019/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201100
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最近、人生100年とよく言われる。世界各国で高齢化が進んでいるが、なかでも日本はそのスピードがきわめて速い。そこでいまだ経験したことのない「人生100年時代」における人間の生き方について、3回にわたって考えてみようと思う。
まず第1回で『生涯人間発達論(第2版)』(医学書院、2010年)の紹介、ことに人生の後半部、50歳からの発達について、精神科医の視点を交えつつ書きたい。なぜなら、訪問看護や介護の対象者の多くは、この年齢に該当すると考えられるからである。また近年私は、私の発達論とはまったく別の視点からなる古代インドの人生モデルに強い興味と深い共感を覚えている。そこでこれを第2、第3の回で紹介し、私の老い方論の一端を述べてみようと思う。
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