特集 足を見よ、暮らしが変わる—在宅で見るべきところ、行なうべきこと
データから考える、足を見る大切さ
山下 和彦
1
1大阪大学大学院医学系研究科バイオデザイン学共同研究講座
pp.182-187
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200884
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快適に歩くには、足が“最も重要”である
子どもから高齢者まで元気に楽しく活動するために必要なことは何でしょうか? 病気をしない、認知症にならない、お金があるなど、さまざまな要素がありますが、最も基本的なことは“歩ける”ことだと思います。しかも、ただ歩けるのではなく、“快適に歩ける”ことが重要です。痛みやだるさ、しびれなどがあれば歩くのが億劫になり、最小限の移動にとどめるか、それすらもやめてしまう人もいるでしょう。糖尿病や高血圧があっても、がんを患っていても快適な歩行が確保されていれば、自分なりに元気にご自身の人生を生きるための活動の幅が広がります。
歩行の維持には、足が重要です。在宅や施設の現場にこそ足の機能を高め、人生の質を維持、向上することが求められると考えています。歩けない、あるいは寝たきりになってしまう要因のひとつが“足”なのです。
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