連載 在宅ケア もっとやさしく、もっと自由に!・83
欲張らずに、絶望せずに、地道に
秋山 正子
1
1株式会社ケアーズ 白十字訪問看護ステーション・白十字ヘルパーステーション
pp.642-643
発行日 2016年8月15日
Published Date 2016/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200513
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- 文献概要
タイトルは、拙著「在宅ケアの力」シリーズの第1作目『在宅ケアの不思議な力』に書かれているフレーズからです。認知症の進んだ超高齢のお母さんを介護する娘さんとの会話後、一人ひとりの事例を通して人生の最期を語っていける「まち」ができたら……と願った文脈。だから「欲張らずに、絶望せずに、地道に、日々の実践の中から、ものを言っていきたい」(同書48ページ)と表明しています。書いた私も忘れかけていたこの言葉。つい最近、ある方から「あの言葉をいつも自分に言い聞かせるようにしながら介護の日々を送っている」と言われ、胸が熱くなりました。
それは、本連載第81回「看多機はなかなかの優れもの」(2016年6月号参照)に登場した、Yさんの奥さんに詳しい経過をたずねるために時間をとってもらったときのことでした。
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