インタビュー ケアする人々・33
医療的ケアが必要な子どもと家族の夢を叶える「保育」—通所と在宅の長時間預かりで親の就労と子の発達を支援
障害児保育園「ヘレン」
,
障害児訪問保育「アニー」
,
認定NPO法人フローレンス
,
訪問看護ステーション「ジャンヌ」
pp.1013-1020
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200340
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
日常的に医療的ケアを必要とする「超重症児」は、およそ7割が自宅で暮らしている*1。通所支援や訪問看護は利用できても短時間であるため、ケアのほとんどすべてを家庭で担っているのが現状である。親のレスパイトを目的とする「日中一時支援事業」においても、特別な医療的ケアを必要とする子どもの場合は、受け入れ不可とする事業所が半数ほどだ*2。在宅で暮らす子どもが集団生活を行なったり、その子に合った発達を促す療育を日常的に受けたりできる機会は非常に少なく、そのケアを中心的に担う親の就労や社会参加も、ほぼ不可能に近い。
そんななか、認定NPO法人フローレンスは、子どもの発達と親の社会参加をともに支援できる「障害児保育」事業を開始した。障害児保育園「ヘレン」は2014年9月から、障害児訪問保育「アニー」は2015年4月からサービスを開始し、訪問看護ステーション「ジャンヌ」などとの連携のもと、人工呼吸器や胃ろうのある子も含めて、日中約8時間という長時間の「保育」を提供している。
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.