特集 「ノーリフト」で苦痛のない身体介助—腰痛予防とケアの質向上を両立させる
—【実践❸在宅生活をイメージできる病院への導入】—リフトによる腰痛予防対策と在宅生活の実現—回復期リハビリテーション病院におけるノーリフトの実践
栄 健一郎
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1医療法人社団康人会適寿リハビリテーション病院
pp.217-221
発行日 2015年3月15日
Published Date 2015/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200123
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「適寿リハビリテーション病院」は、兵庫県神戸市にあります。83床の回復期リハビリテーション病棟では、365日のリハビリテーションを60人以上のセラピスト(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)が行なっており、さらに訪問診療・訪問看護・居宅介護支援・福祉用具貸与事業所を併設しています。1988年の開設当初から、天井走行式・床走行式・浴室用など複数のリフトを導入しました。
しかし、私が入職した1997年当時、すでに、浴室以外のリフトはあまり使われなくなっていました。浴室を除くすべてのリフトが壊れていた時期もあったくらいです。リフトは通常のケアより時間がかかるため、抵抗を感じるスタッフが多かったことと、個別性を重視しすぎて「リフトの標準ルール」が院内になかったことが原因でした。
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