特集 Buurtzorg(ビュートゾルフ)との邂逅―何を学び、どう活かすか
扉
pp.439
発行日 2014年6月15日
Published Date 2014/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102806
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高齢化に直面し“持続可能なケア”のあり方を模索する世界先進各国が注目しているオランダの在宅ケア組織Buurtzorg(ビュートゾルフ)。看護師を中心とする小規模な自律型チームで、ケアマネジメントから訪問看護・介護までを一体的に提供し、利用者・地域と協働する「地域看護」の取り組みは、利用者・従業員双方の満足度を高め、オランダの「在宅ケア」の約60%を占めるまでに急成長。利益率も8%と高く、利用者あたりのコストはほかの在宅ケア組織の約半分と、効果的かつ効率的なケアへの社会的支持を集め、オランダの制度にも影響を与えています。
これを「在宅ケアのルネサンス(復興)」と喩え、日本に紹介した堀田聰子さん(労働政策研究・研修機構研究員、ビュートゾルフ・イノベーター)は、これはひとつの「ムーブメント」でもあると言っています。患者と専門職という関係も超えた、共に地域で暮らす住民としての「よりよく生き、よりよい社会を実現したい」という思いが響き合うことでイノベーションが生まれ、自分や家族、地域、社会を変えていくムーブメントになるのだと。
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