特集 高齢者虐待を防止する―そのとき医療・介護にできること
―【事例報告❷】レビー小体型・女性・中等度の虐待―長年の家族不和による10年にわたる「ネグレクト」の事例―訪問介護職の立場から
吉田 光枝
1
,
秋元 茂輝
1
1愛希訪問介護事業所
pp.460-463
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102520
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私は、2003年に愛希訪問介護事業所(以下、当事業所)を起ち上げた。高齢化率17.7%のさいたま市桜区にあり、介護保険法に基づく訪問介護(約40%)に加え、居宅介護支援および福祉用具貸与・販売、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス(知的障害者約30%、身体障害者約26%、精神障害者約3%)を、約70名のスタッフ(ヘルパー約65名、ケアマネジャー約5名)で行なっている。およそ200名の利用者のうち知的障害者および精神障害者が3割を超え、高齢化が進むなか「認知症」をもつ利用者(疑いを含む)も増えてきている。
そうしたなか、訪問介護職として時に悩み、時に困り果て、毎日が勉強の日々である。「高齢者虐待ではないか」と思う事例も稀ではなく、どのように関わればよいかと対応に困り、担当者会議を開いても、解決につながるまでの道は決して平坦ではないと感じている。
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