特集 あれから2年 災害対策の「変えた」「変わった」
―【宮城県❶】―スタッフの命も守る「災害対策ガイドライン」への改訂―そして、利用者・家族をどう守るのか
渡辺 芳江
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1医療法人社団爽秋会岡部医院訪問看護ステーション
pp.208-212
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102450
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岡部医院訪問看護ステーション(以下、当ステーション)は、宮城県名取市にあります。この地域の震度は6強、そればかりか、当ステーションから車で20分ほどの沿岸部は大津波に見舞われました。現在も、ステーション周辺から訪問先の地域まで、いたるところで復旧・復興作業が続いています。あれから2年が経ちました。しかし、解決されていない課題が多く残されています。そのひとつが「災害対策・対応」です。
当ステーション(スタッフ29名)は、医療法人社団爽秋会に属し、在宅緩和ケアを中心とした多職種によるチームケアを行なっています。当法人は2か所の診療所(名取市と福島県福島市)と仙台市内に3か所の拠点をもち、総勢90名以上のスタッフがいます。大震災以降、私たちは「災害対策・対応」について、このチームメンバー全員で共有し、検討を重ねてきました。本稿では、「災害対策ガイドライン」の見直し・改定をはじめとする、この2年間の取り組みを振り返ってみます。
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