連載 ほんとの出会い・39
江戸と今,変わらない人のさが
岡田 真紀
pp.510
発行日 2009年6月15日
Published Date 2009/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101355
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- 文献概要
ある私立大学で若い学生たちのレポート作成を手伝う機会があった。社会学のゼミでタイトルは「勤めないで生きる」というもの。就職活動を控えた学生たちは「勤めて生きる」を自明の理としているが,生き方の可能性をもっと幅広く捉えてほしいというのが指導教授の意図だった。学生たちがインタビューした相手は,開業医,整体師,画家,放送作家,ジャーナリストなど職種はさまざま。
58歳の画家は,今思えば公務員になっておけばよかった,画家になんてならないほうがいいよ,と学生に言うが,「希望と夢があるから生きてる。それがなくなったら終わりだよね」と青年のような気持ちを今でも持っている。
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