連載 わが憧れの老い・11
メイ・サートン 最後まで孤独を手放さなかった老い
服部 祥子
1
1大阪人間科学大学
pp.706-709
発行日 2007年8月15日
Published Date 2007/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100899
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終の住処を選ぶとすれば―山中か海辺か
もし終の住処を選ぶとしたら,望みは山の中?それとも海辺?尋ねられ,即座に私は「山」と,答えた。その時聞き手にふーんと何やら意味ありげに顔をのぞき込まれ,私もしらずしらずの内に山と海のもつ個性のちがいを考えたものである。
自分の好みや希望のみで決められるものではないが,人生の終わりに至って山中で暮らすものと海辺で生活するものとでは,気持ちのありようや心の趣きは多少ちがうかもしれない。
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